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「個人再生と住宅」に関するQ&A

住宅ローンを延滞していても住宅ローン条項を使うことはできますか?

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2022年6月17日

1 個人再生と住宅ローン

個人再生には、「住宅資金貸付債権に関する特則」というものが定められています。

住宅ローン債権のうち、一定の要件を満たす住宅資金貸付債権について、再生計画において住宅資金特別条項というものを定めると、住宅ローンのみ従前どおり支払うことができ、自宅を残すことが可能となります。

この制度は、個人再生の特性としてとても重要なものであると考えられます。

自己破産の場合、自宅を有していると、住宅ローンの有無にかかわらず、原則的に自宅を失うことになるためです。

住宅資金貸付債権に関する特則を用いるために個人再生を選択するというケースも多くあります。

そしてこの制度は、住宅ローンの支払いを遅滞なく行っている場合はもちろん、遅滞が生じている場合でも使用できる可能性があります。

具体的には次の2つのパターンです。

2 期限の利益喪失前

金融機関との間の契約内容にもよりますが、住宅ローンの支払に遅滞が生じても、ただちに期限の利益が喪失され、一括請求がなされるということは多くはありません。

生活費の見直し等により、住宅ローンの支払いが再開できる見通しがある場合には、金融機関との協議により、返済期間のリスケジュールをすることが可能な場合もあります。

具体的には、返済期間を変更した住宅ローン契約を新たに締結するということになります。

そして、変更後の住宅ローン契約に従って返済を続けていれば、問題なく住宅資金貸付債権に関する特則を用いることができます。

3 期限の利益を喪失している場合

住宅ローン契約においては、多くの場合、支払いを一定期間(例:2か月分)滞納すると、期限の利益を喪失し、残債を一括で請求する旨が定められています。

滞納が一定期間に達してしまい、期限の利益が喪失されてしまっている場合(実務上は、金融機関から期限の利益喪失の旨の通知が届きます)でも、住宅資金貸付債権に関する特則が適用できます。

具体的には、滞納している部分の全額について、一定の弁済期間内に返済する内容の再生計画案を作成し、再生計画に従って返済するとともに、再生計画認可決定確定後に弁済期が訪れる部分については、住宅ローン契約通りに支払うことで、自宅を残すことが可能となります。

ただし、住宅ローンの支払の延滞が長期に渡ってしまい、金融機関の保証会社が保証債務の履行をした後6か月間が経過してから個人再生を申立てる場合には適用できないことに注意が必要です。

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